顧客とのコミュニケーションを円滑に進めるには、適切なタイミングで適切なメッセージを送ることが重要です。しかし、顧客一人ひとりに合わせてメッセージを手作業で送るのは大変な作業です。そこで注目されているのが、「Lステップのシナリオ配信」です。シナリオ配信を活用すれば、顧客の属性や行動に応じて自動でメッセージを配信できます。しかし、効果的なシナリオ配信を行うには、どのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。本記事では、シナリオ配信の仕組みと作成のポイントを詳しく解説します。
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1.Lステップのシナリオ配信の基本
1-1.Lステップのシナリオ配信(ステップ配信)とは何か
Lステップのシナリオ配信とは、あらかじめ設定した条件に基づいて、自動的にメッセージを配信する機能のことです。
例えば、新しく友だち登録があったユーザーに対して「ご登録ありがとうございます」というメッセージを送信したり、登録から3日経ったユーザーに「おすすめの商品」を案内したりできます。
Lステップのシナリオ配信なら、タイミングと配信順序を細かく設定できるので、ユーザー自身のペースに合わせた自然な対話が実現できます。
1-2.Lステップのシナリオ配信のメリットと特徴
LINE公式アカウントにもシナリオ配信(ステップ配信)機能はありますが、新規の友だち登録があった際に追加時あいさつメッセージが配信され、その後、設定していたメッセージが配信されるのは、最短「1日後」からとなっています。
また、シナリオを分岐させる際も、LINE公式アカウントが独自に判断した曖昧な友だち情報を基に配信されます。
対して、Lステップのシナリオ配信は、より細かく正確に配信やシナリオ分岐が可能です。
追加時のあいさつメッセージ後の配信を30分後や3時間後など自由に設定することができます。
また、シナリオ分岐に関しても、友だち登録時にアンケートを取り、ユーザーの回答で得た正しい情報を基にシナリオを配信することができます。さらに、シナリオ①からシナリオ②へ切り替えたり、ユーザーの行動によってシナリオを変更したりすることができます。
1-3.Lステップのシナリオ配信の基本的な手順
シナリオ配信を行う際の基本的な手順は、以下の通りです。
まずは、配信したいメッセージの内容と、配信のタイミングを決めましょう。
「新規ユーザー向けのウェルカムメッセージを送る」「購入履歴のある人にリピート購入を促す」など、目的に合わせて設定します。
次に、配信するユーザーのセグメントを決めます。属性やこれまでの行動履歴から、ターゲットを絞り込むことで、より効果的な配信が可能になります。
そして最後に、実際にシナリオを作成し、配信スケジュールを設定します。
2.配信タイミングと顧客属性
Lステップのシナリオ配信では、配信タイミングを細かく指定できるのが大きな特徴です。時刻で指定と経過時間で指定の2つの方法があります。
2-1.「時刻で指定」
「時刻で指定」でシナリオを設定した場合、ユーザーの登録タイミングに関係なく、決まった時間に配信することができます。
例えば、同じ日の昼と夜にそれぞれ友だち登録したユーザーがいたとしても、次の配信は、次の日の10:00に設定することができます。
2-2.「経過時刻で指定」
「経過時刻で指定」でシナリオを設定した場合、友だち登録してから3時間後など、
経過した時間で次の配信のタイミングを設定することができます。
例えば、登録時にアンケートを配信し、1時間経ってもアンケートに答えていないユーザーに対して、アンケートの回答を促すメッセージを配信する際などに便利な機能です。
注意しなければならないのは、ユーザーの友だち登録したタイミングによっては、
こちらが意図していなくても、深夜や早朝にメッセージが配信されてしまう可能性があるということです。
2-3.顧客管理とセグメンテーションの重要性
シナリオ配信を効果的に行うには、顧客管理とセグメンテーションが欠かせません。
「この人は製品Aに興味があるけれど、Bには関心がない」「この層は朝の配信が好まれる」など、顧客一人ひとりの属性やニーズを把握することが大切です。
そのためには、顧客の行動履歴や情報を丁寧に管理・分析する必要があります。
Lステップでは顧客の属性情報を細かく登録できるので、それに基づいてセグメントを作成することが重要です。
例えば、「20代女性・関東在住・子育て中」といったグループに分けて、ターゲットを絞り込んだシナリオを配信すれば、ユーザーに、「私に寄り添った情報だ」と感じてもらえるはずです。
このように、顧客一人ひとりに合わせた適切なアプローチができるのが、
Lステップのシナリオ配信の最大の強みです。
3.シナリオの構成と考え方
3-1.シナリオの構成のポイント
シナリオ配信は、目的達成のために、数日間かけてユーザーとコミュニケーションを取るものです。配信する内容が次の配信も見たいと思わせるような内容でなければ、効果は十分に発揮されません。
最悪の場合、ブロックされてしまい。メッセージを届けることも出来なくなってしまいます。
シナリオの構成ポイントは、次のシナリオに繋がる内容になっているかどうかが重要です。1つ1つのシナリオが独立せず、ストーリー性があるかどうかを確認しながら、作成することが大切です。
3-2.ユーザーの行動を基に改善
Lステップのシナリオ配信は顧客管理と紐付いており、誰がどのシナリオを購読中で読了済か確認できます。
配信内容ごとに、何人が購読しているか確認することができるので、どのタイミングで離脱してしまっているかなども確認することができます。
改善ポイントが分かりやすいので、よりユーザーが求めるシナリオを作成することができます。
3-3.友だちの属性分け
Lステップの強みは「タグ付け」や「スコアリング」による属性分けです。
LINE公式アカウントでは、シナリオ配信時に、タグ付けやスコアリングはできません。
Lステップなら、シナリオの購読状況別にタグを付けたり、流入媒体別にとタグを付けることができます。
例えば、「3日目のシナリオを購読済」や「Instagram から登録した人」など。
タグ付けしたユーザーに対して、ターゲットを絞った配信も可能です。
またスコアリング機能を使うと、ユーザーの興味や関心度合いを計測できます。
例えば、リッチメニューをタップするとスコアが加算されるように設定しておくと、能動的に情報を取得しようとするユーザーを把握することができます。
そのスコアを元に、点数の高い人(興味・関心が高い)にだけ配信することも可能です。
4.シナリオ配信×〇〇
4-1.シナリオ配信×回答フォーム
シナリオ配信と回答フォームを組み合わせは、ブロック率を低下に効果的です。
友だち登録時のあいさつメッセージと共に、回答フォームでアンケートを取り、ユーザーの興味・関心にあった内容のシナリオを配信することで、ブロック率を低下させることができます。
4-2.シナリオ配信×リッチメニュー
シナリオ配信×リッチメニューの組み合わせは、訴求ポイントを変えていきたい場合に役立ちます。
Lステップのスタンダードプラン以上であれば、配信内容に合わせてリッチメニュ―を切り替えることが可能です。
例えば、シナリオの配信内容が「3日間限定のキャンペーン」であれば、リッチメニューも3日間だけキャンペーンの情報を記載し、キャンペーンが終了すれば、元のリッチメニューの画像に戻すことが可能です。
4-3.シナリオ配信×カルーセル
シナリオ配信×カルーセルの組み合わせは、簡単にシナリオを分岐させることができます。
例えば、カルーセルで「はいorいいえ」の選択肢を設置した質問を投げかけ、「はいをタップした人」にはシナリオA、「いいえをタップした人」にはシナリオBを配信することが可能です。
5.シナリオ配信の注意ポイント
5-1.複数シナリオを同時に購読させることはできない
シナリオ配信では、複数のメッセージを順番に配信することができますが、
同時に複数のシナリオを購読させることはできません。
例えば、ある顧客に対して「新商品キャンペーン」と「定期購入割引」の2つのシナリオを同時に配信しようとすると、どちらか一方しか購読できなくなってしまいます。
そのため、シナリオの目的や対象顧客を明確に区別し、適切に1つずつ配信する必要があります。
「新規顧客向けにはキャンペーンを、定期顧客には割引を」といった具合に、用途に合わせて使い分けることが大切です。
5-2.配信タイミングの配慮
シナリオ配信では、メッセージの配信タイミングが大切です。
例えば、友だちが一番読んでくれやすい朝の通勤時間やお昼休憩、夜のリラックスタイムに時間を設定することで購読率もアップします。
ユーザーの生活リズムを考慮し、メッセージが届いた際に確実に目を通せるタイミングを選ぶ必要があります。
また、登録したばかりのユーザーにいきなり商品のセールスをしても購入に繋がらない可能性が高いので、まずは、信頼や関係性を構築するための内容や、購買意欲を引きだす内容の配信を行うことが重要です。
6.まとめ
Lステップのシナリオ配信は、顧客とのコミュニケーションを効果的に行うための強力なツールです。
配信タイミングを細かく設定できるので、顧客の状況に合わせた最適なアプローチが可能です。
また、顧客属性に応じてセグメント分けし、ターゲットを絞り込むことで、より適切なメッセージを届けられます。
さらに、リッチメニューやカルーセルなどの機能を活用すれば、わかりやすく魅力的な情報を提供できます。
ぜひ、Lステップの機能を最大限に活用して、顧客とのつながりを深めてみてはいかがでしょうか。
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